透明フィルムヒータ

透明フィルムヒータとは

透明フイルムヒータは低抵抗型の透明導電膜フイルムに通電させる事により、面として均一な発熱が得られます。(右下の写真はサーモグラフィーにより面が均一に温まっているところを写した物です。)他社では透明フイルムヒータとして当社のように完全な透明で無いものもございますが、当社の製品は視界を遮るものは無く、全光透過率も80%前後と高く、薄膜ですので省スペースで、液晶パネルの低温環境下での起動補助や、透明部分の結露防止(防犯カメラのガラス部分等)などに多く使用されています。当社の透明フイルムヒータは他社では真似の出来ない技術やノウハウから作られております。

透明フイルムヒータは、電圧や製品の大きさ、使用するシート抵抗により上昇する温度が決まります。また、一定の電圧で使用の場合、ある一定の温度上昇後にはほぼ一定の温度を保つ特性がございます。但し、透明フイルムヒータは大変薄く、周囲の影響(実装環境など)を受け易い為、実際にどのような温度上昇をするかご確認し、電圧設定をする必要があります。

※基材はPETフイルムになっておりますが、特注でPENを使用する事も可能です。PETに比べ基材の安定性に優れております。
※透明粘着層を付ける事で、ITO/PET単体での透過率より数%上がります。

透明フィルムヒータの一般的な仕様

ベース基材 PET
表面抵抗 5~500Ω/□ (※1)
基材厚 125μm、188μm(※1)
供給電源 AC/DC電源共可能(極性なし)
温度条件 最大約80℃(※2)
最大寸法 400×500(※3)

※1:基材は特注品が多く、標準基材が少ない為御相談下さい。
※2:PETのTG点が75℃となっております。
※3:最大寸法はワークサイズです。仕様によってはこの寸法で製造できない場合がございます。

透明フィルムヒータの使用例

  • LED灯器着雪防止用ヒータ
  • 液晶の起動性補助及び応答性補助
  • 試験器具の加温、保温、結露防止
  • 監視カメラのガラス部結露防止
  • ガラス窓の結露防止や凍結防止

上記写真は筒状箇所に貼りあわせる為のものなります。透明フイルムヒータはフレキシブル性に優れ、様々な箇所に貼付て使用が可能です。

上記写真は透明フィルムヒータにサーミスタを実装した製品です。

上記写真は透明フィルムヒータ3Dタイプです。

透明フイルムヒータの接続

電源の接続方法では、コネクタ接続・打ち込み端子などがございます。一般的にはコネクタ接続は主流となっております。打ち込み端子の場合にはシート電極部分に打ち込みますので、コネクタ接続に比べてコストが上がります。

透明フィルムヒータの可能性

透明フイルムヒータは最近では幅広い用途への展開が見込まれています。医療の最先端分野への活用や赤外線などのセンサ部品などへの活用など様々な分野への使用が検討されております。その無限の可能性によりこの度、財団法人神奈川産業振興センター様から≪ビジネス可能性認定≫を受けました。

透明フイルムヒータは全てカスタム製品となっております。ご検討の際は製品の大きさや、必要温度、供給電圧の確認をお願い致します。但し条件によって、電圧の調整(変更)や製品特性上製造不可の場合がございますので、お問合せ下さい。